大東めぐみのエコ住宅体感レポート vol.2
「これからの住宅とエコについて私が考えていること」
東日本大震災から丸五年、ここがきっかけでエネルギーの有限を感じ、他人事ではないエネルギーの危機、又、地球環境や実際に置かれている状況に気づき、家族を守り、そして地球と仲良く暮らしていくための我が家を建てたお話をしてまいりました。
今回は家を建てるにあたり具体的にどのような選択をしてきたか、などをお話ししていきたいと思います。
これから家を考えられている方、リフォームを考えられている方、マンションでは不可能か?なども含めて考えていきたいと思います。
よく言われる省エネ行動にエアコンの設定温度や使っていない電気を消すことというのがありますが、このような何処かの誰かがやっている、ではもう追いつかない電力状況であるということももう私達がわからねばならない現実であるという事。
天災でいとも簡単に電力を失った事でどれほど電気に依存していたかを実感した経験こそが、今、住宅メーカーさんがこぞってエネルギーを作る家に現れていると思います。
「重視するべきなのはやはり断熱」
確かに家そのものの省エネ性能を高める事で省けるエネルギーは絶大です。
着目するのは、断熱、気密、換気、そして自然エネルギー、再生エネルギーを活用するとなると予算も計画も大きなものとなっていきます。
ですがまず考えねばならないのが断熱、気密、換気の家そのものを守る力。特に断熱は家の電力をそして健康を大きく支えます。大きなソーラーにエネファームを備えて中の環境を整えても家の温度管理が上手くいかなければ温度どころか光熱費さえもコントロールする事は出来ません。
「理想の高断熱住宅って?」
夏涼しくて冬に暖かい家。単純に言えばこういう事なんですがそれを家自体が調整しまた、建物の健康状態を図る調湿がきちんとできる素材が家電と同じく日進月歩の勢いで進化しています。
家を建てるとなった時はその性能をしっかり見極めて選ぶ事がとても重要になってきます。
勿論いいものは値段もはりますがそれはどんなものでも同じ、洋服のように着替えが効かないからこそ、ここでしっかりしたものを選ぶ事。わからないところをしっかり聞きそれをしっかりと説明してくれるメーカーさんを選ぶべきです。
断熱がしっかりしている家は南側の部屋ばかりに人が集まり、北側の部屋が寒くて物置になってしまうなどという事も防ぐ事ができます。
断熱が不十分な家だと部屋間の温度差が10度を越える事もあり、今問題になっている洗面所などでの温度差から生じるヒートショックなどの大きな原因にもなっています。
「結露問題、どう対応すれば?」
もう一つ大きな健康問題となってるのは結露。これも断熱、気密、換気が重要です、外部結露と内部結露とありますが、外部結露というのは寒い季節に外との温度差で生じる窓ガラスの水滴、酷くなると押入れなどにもそれを原因にした結露が発生しカビやダニの発生源になり、内部結露は壁の中に発生する結露で家の耐久性を冒し寿命を縮めます。
これにも建設の際に高性能の断熱材を隙間なくきちんと入れてもらう事で防ぐ効果があります。このような事を知っているか知らないかでは建てていく家に大きく差が出てくるという事です。見た目ではなく中身が大切なのは家も、人も同じという事です。
「とにかくプロに希望を伝えて、自分の目で確かめること」
建築現場には勿論現場のプロが沢山いらっしゃいますが、そこは遠慮をしないで希望を伝え、またそれがきちんと施工されてるかどうかを何度でも足を運んで見極める事も大事な事だと思います。私自身建築中にあらゆる天候の時に現場を見に行き不安やいろいろな事を沢山喋って伝えた思い出があります。階段のつかない二階にはしごで登りわからないなりに見て聞くというのは今となっては良い思い出になっています。実際のところ今我が家では使いづらくて物置になっている部屋は存在しませんし、全く結露がないか?というと完璧ではないですが前に住んでいた賃貸住宅の流れるほどの結露は見受けられません。
「我が家の断熱効果」
暖房も冷房も強ボタンが登場する事はなく春と秋には何もなくとも十分心地よく、真夏はエアコンとサーキュレーター、真冬は最低温度の床暖房とこたつでエアコンが登場する事は殆ど有りません。こういった事が建てた後で確実に光熱費に反映し、CO₂もできるだけ出さない環境を作り上げていると言ってもいいのではないでしょうか。
「マンションの断熱も進んでいます」
マンションに関してはいま、再生可能エネルギーなどの付加価値をつけたものが盛んに売り出されているほか。買い手も、断熱材や省エネ性能などに着目する人が増えています。
また、新規購入だけでなく、マンションのリフォームにおいても、「断熱リフォーム」を施す動きが大きく広がっているようです。
「学びと体験からの結論」
私は、家庭の省エネエキスパートという資格を持っていますが、日本のエネルギーを考えていく時、私達一人一人の省エネ活動がいかに大切なものかを学びました。その中に住宅の省エネ、節エネは欠かす事ができず。またその中でも断熱の大事さをかなりの時間と、教科書のページを割き勉強してきました。
快適な住宅とは
暖気が逃げず、冷気が入らない。熱気が入らず、涼しく快適。
冬暖かく、夏涼しい家。そしてそこからの家の支えるものの大きさはいままさに実感しているところです。